③ 妊娠・出産・育児休業等ハラスメントについて

職場の妊娠・出産・育児休業等ハラスメントとは
「職場」において行われる上司・同僚からの言動(妊娠・出産したこと、育児休業、介護休業等 の利用に関する言動)により、妊娠・出産した「女性労働者」や育児休業・介護休業等を申出・ 取得した「男女労働者」の就業環境が害されることをいいます。
これらは、マタニティハラスメント(マタハラ)、パタニティハラスメント(パタハラ)、ケアハ ラスメント(ケアハラ)と言われることもあります。

「職場」とは
労働者が通常働いているところはもちろんのこと、出張先や実質的に職務の延長と考えられるよ うな宴会なども職場に該当します。

「労働者」とは
正社員だけではなく、契約社員、パートタイム労働者など、契約期間や労働時間にかかわらず、事 業主が雇用するすべての労働者です。

また、派遣労働者については、派遣労働者のみならず、派遣先労働者のみならず、派遣先事業主も、 自ら雇用する労働者と同様に取り扱う必要があります。

○妊娠・出産・育児休業等を理由とする不利益取扱いは禁止されています!
妊娠・出産したこと、育児や介護のための制度を利用したこと等を理由として、事業主が行う解 雇、減給、降格、不利益な配置転換、契約を更新しない(契約社員の場合)といった行為は「ハ ラスメント」ではなく「不利益取扱い」となります。

例えば、妊娠したことを伝えたら契約が更新されなかった、育児休業を取得したら降格させら れた、等が不利益取扱いに該当し、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法違反となります。

妊娠・出産・育児休業等ハラスメントに該当しない例もあります
「業務上必要な言動」はハラスメントに該当しません。
ただし、労働者の意を汲まない一方的な 通告はハラスメントとなる可能性があります。

●制度等の利用を希望する労働者に対して、業務上の必要性により変更の依頼や相談をすることは、強要しない場合に限りハラスメントに該当しません。

●妊婦本人はこれまで通り勤務を続けたいという意欲がある場合であっても、客観的に見て妊婦 の体調が悪い場合に、業務量の削減や業務内容の変更等を打診することは、業務上の必要性に基 づく言動となり、ハラスメントには該当しません。

看護師、心理療法士、ゲートキーパー:神酒 一貴

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