偶然を好機(チャンス)に変える

明けまして おめでとうございます

昨年の11月位から熊本県内のコロナ感染者数はほぼゼロという発表があり、ようやく長かったコロナ禍の出口にさしかかったと期待するところです。

そのことは大変喜ばしいのですが、この2年弱のコロナ禍を経てコミュニケーションの有り方、テレワークによる仕事の進め方、オフィスのレイアウト変更など、仕事に関する事だけでも大きく変化しました。

「他人との会話するときはマスク」これだけでも最初は違和感しかなかったのに、少しずつ慣れている自分に気付くことがあります。
これから始まる日常もコロナ前とは全く違った状況がさまざまに起こってくるのだろうと思います

このような混沌とした時代を生き抜いていくにはどのような心構えを持っていればいいのか?
そのひとつの解となる考え方を紹介いたします。

それは、心理学者のジョン・D・クランボルツ教授によって1999年に発表された計画的偶発性理論(ブランド ハップンスタンス セオリー Planned Happenstance Theory)です。

プランド ハップンスタンス理論とは

クルンボルツ氏は、氏の講演会で聴衆に対して「この中で子供のころから計画して現在の仕事に就いている人はいますか?」と尋ねます。
その場のほとんどの聴衆は「NO」と答えます。

つまり”人生を計画してその通りになった経験を持っている人は、ほぼいないということです。

その考えをベースに、実際は”偶発的な出来事が私たちのキャリアを決めていくのだ”という理論です。

わたし自身の過去を振り返っても、まさにその通りだと気付かされます。

一流スポーツ選手の中には子供のころから目標を持って、成功を獲得されたという逸話を聴くことはありますが、多くの人は、出会った人や書籍、出来事など偶然の出会による影響によって今の自分があるのだろうと思います。

一般的には「偶然 = 予測不可能」と考えてしまうのですが、この理論の秀逸な点は「計画的偶発性」というように「良い偶然が起きるように計画しましょう」というものです。

<プランドハップンスタンス理論の骨子>
1. 予期せぬ出来事がキャリア形成のターニングポイントになる。
2. 偶発的な出来事に対して、積極的な行動や努力で新たなキャリアが獲得できる。
3. 偶発的なチャンスを待つのではなく、自らが意図的に行動してチャンスを増やすこと。

自分の行動や考え方を変えることで、付き合う人や環境を変えることは出来ます。
そして、偶然をチャンス(好機)にする考え方とは

1.好奇心 新たなことに関心を持つ
2.持続性 失敗してもあきらめずに努力する
3.柔軟性 つねに臨機応変な対応を心がける
4.楽観性 何が起きても良い方向に行くと信じる態度
5.冒険心 リスクを恐れず行動する

例えば、目標を持って学び続け、魅力的な人たちの集まる場に身を置くことは自ら計画が出来ます。そして素晴らしい偶然が来たら”すぐに行動”を起こして掴み取る。
混沌とした今だからこそ、そんな心構えが大切だと確信します。

キャリアコンサルタント 馬場口 一利

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