当社は企業の人事課題に焦点をあてたサービスを提供していますが、仕事させていただく際に必ず知っておかないければならないのはクライアント企業の経営戦略や方針・計画などです。
どの様な目的でスタッフの増員や教育を行うのかが、ハッキリしないと的外れの対応になってしまうからです。
経営戦略の重要性
ということで、皆さんの会社では、経営方針や計画をどんな基準で策定されているでしょうか?
過去の実績、儲かる儲からない、好き嫌いだけでビジネスを続けることは困難です。とくに、この度のコロナ禍のような回避しようのない障害が発生する事もあります。そんな時にこそ普遍的なビジネスの理論を基にした、戦略が必要になるのではないでしょうか?
私の場合は「ランチェスター経営戦略」で学んだ方法を軸に判断するように心がけています。
ランチェスター経営戦略とは
ランチェスター経営戦略とは、戦争における勝ち方を研究したものを経営に置き換えて考えられた戦法です。
特に「資金力」「人材力」「ブランド力」等、リソースの少ない小さな企業が選択すべき経営戦略の一つで、弱肉強食(戦争と同様)のビジネスの世界において、小さな会社が生き残るためにどのような手を打てば良いのかを示してくれるものです。なので「弱者必勝の戦略」とも言われています。
ビジネス戦略を原理原則に基づいて判断を下す事が出来る考え方です。
私がランチェスター経営戦略に出会ったのは20数年前です。
当時の弊社は文房具店を経営していましたが、通販や百均、ホームセンターなどの攻勢により徐々に売上が下がっていきました。
そんなタイミングで経営者仲間から「経営者として企業の継続と発展のためのビジネス理論を学んでみませんか?」とお薦めいただいた事がきっかけです。
それから数人の経営者が集まって1年間ほど毎週土曜の早朝2時間を割いて勉強する機会を得ました。学んだ内容をすぐに応用出来るわけではありませんが、面白さと深さから以降も事あるタイミングで学び続けてきました。お陰さまで文房具店からの業態転換や、新たな事業を始めることが出来ました。
私は業務の見直しや、新たなことを始める場合などにはランチェスター戦略を”モノサシ”にしながら考えることにしています。だから何かあるとランチェスター経営戦略に基づいた判断するようなクセが付いていると自分では思っているのですが。
知識は財産
学生の頃「頭の中身は誰からも奪われることは無い。だから投資するなら頭の中に。」と両親に言われたことがありました。鹿児島県出身だった両親から、薩摩藩では学ぶ事の大切さを伝えるために昔から言われていたとのこと。(真偽は不明)
残念ながら私は、かなり大人になるまで実践できませんでしたが・・・。
ビジネスの世界では小さな企業だからといってハンディをもらえることは絶対に有りません。
わずかな判断ミスが命取りになります。
コロナ禍でゴールがはっきりしない今だからこそ、ランチェスター経営戦略に基づいて自社の戦略を見直すタイミングかもしれません。
キャリアコンサルタント:馬場口 一利